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クーラント漏れとは?クーラント漏れの原因や対処方法などをわかりやすく解説
2023年07月15日
突然、乗っている車がオーバーヒートし走行できなくなってしまうことがあります。
オーバーヒートとは、エンジン自体が異常に加熱して動作しなくなってしまうことですが、クーラント(冷却水)が漏れることが原因で起こります。
クーラント漏れを放置しているとエンジンが急に止まったり、修理できなくなってしまったりする恐れもあるでしょう。
クーラント漏れを無くすにはいったいどうすればいいのでしょう。
また、修理費用はどれくらいかかるのかも気になる点ですね。
クーラントが必要な理由
クーラントとは冷却水のことです。
エンジンは、燃料を燃焼させるため、常に高温になっているので放っておくとオーバーヒートしてしまいます。
そこで、クーラントが、エンジン内部の細かい水路を通ってエンジン内部を適切な温度に保っているのです。
クーラントのもう1つの役割は、エンジン内部が腐食したり、クーラント水が氷ったりするのを防ぐことです。
クーラント液には錆びを防ぐ防錆剤や、凍結を防ぐ不凍液が含まれています。
エンジンは燃料を燃やし続けているので、常に熱を持った状態となっており、そのままの状態では、車体やエンジンが激しく傷んでしまうでしょう。
そのため、空気やクーラントを使ってエンジンを冷やして適切な温度に保っているのです。
クーラント漏れの原因
クーラント漏れによるオーバーヒートの結果、廃車しなければならないといった最悪のケースを迎えることもあります。
あるいは、そこまでいかなくても、しばしばエンジンの交換をしなければならない事態を迎えてしまうでしょう。
クーラント漏れが起こる原因としては以下の3つが考えられます。
原因1.ラジエーターにできた穴
石や何かの障害にぶつかることで、車のラジエーターにできた穴からクーラントが漏れてしまうことが考えられます。
アルミまたは真鍮でできたラジエーターの内部は、軽くぶつけたり、小石が当たったりするだけでも穴が開きやすいのが特徴です。
あるいは、金属疲労により金属と金属のつなぎ目が割けて、そこから漏れてしまうこともあります。
特に、走行距離の長い車の場合は注意が必要です。
原因2.ホース類の劣化
ホース類のひび割れなどの劣化から漏れたり、取り付け部分が緩んだ部分から漏れたりすることもあります。
ホースは金属製のバンドで繋いでいるので、バンドを締め直したり、劣化したバンドを交換したりする必要があるでしょう。
あるいは、ゴム製のホースは年数が経過すると硬化してしまうので、ホース自体を交換しなければならないこともあります。
原因3.ウォーターポンプの劣化
ウォーターポンプは熱くなったエンジンを冷却するためのもので、10年ほど経過したら、あるいは10万km走行したら寿命となります。
ウォーターポンプのパッキンが劣化することによって、クーラントが漏れてしまうこともあるでしょう。
あるいは、ウォーターポンプ内部の羽を回す回転部分が劣化したことによるものもあるかもしれません。
クーラント漏れの対処方法
ひんぱんにリザーブタンクの減り具合をチェックすることがポイントです。
水温計の温度が異常に高いことに気が付いてエンジンを停止させれば、クーラントが不足していてもエンジンが焼き付くことがないでしょう。
最上の目盛りと最低目盛りがリザーブタンクにはついていますが、両方の目盛りの間に水面があれば特に問題はありません。
修理工場まで車を運んで点検してもらうようにしましょう。
クーラントが極端に減っている場合は、クーラントを補充し、修理工場で点検してもらう必要があります。
しかし、高温によって金属パーツが歪んでしまったり、樹脂製の部品が溶けてしまったりした場合は、部品の交換や修理が必要です。
オーバーヒートという悲惨な事態を招いてしまったら、エンジン自体を交換しなければならないか、廃車しなければならないという事態にいたってしまいます。
いずれにしても、なるべく早急に整備工場などでみてもらうのがベストでしょう。
クーラント漏れの交換・修理に必要な費用
クーラント漏れの交換や修理に必要な費用の概算額は以下の表のとおりです。
漏れの原因となる事象 | 概算費用 | |
ケース1 | クーラント漏れ | 1,000円から2,000円 |
ケース2 | ラジエーター故障 | 3万円から8万円(状況や故障個所によって費用に大きな差がある) |
ケース3 | エンジン焼け | 10万円以上 |
まとめ
安全運転のためにも、毎日こまめに愛車を点検してクーラント漏れをチェックすることは大切です。
もし、クーラント漏れが発見されたら、ただちに修理を行い、重大な故障を引き起こさないようにしましょう。
とにかく一刻も早く整備工場に持って行って修理してもらうことです。
しかし、ちょうど乗り換えを検討していたタイミングであったり、車の修理費があまりに高額であったりした場合は、下取りしてもらうことも検討しましょう。
下取りは、修理工場を持つ中古車店などで可能です。